THEORYThe Results of Academic Report of Yoshika

2021.11.09

選手のインタビュー結果 高原選手の事例

高原直泰のインタビューデータは、

  • ストライカーとしての心の持ちようや、意識していることについて述べた「心構え」
  • ストライカーとしてやるべきことや、チームメイトとの連携について述べた「理解力」
  • ストライカーとして必要な技術について述べた「スキル」
  • 移籍や国、ルールなどについて述べた「環境」
  • フィジカル強化の重要性や筋力トレーニングについて述べた「身体」

の5つのカテゴリーに分類することができた。(表4-1、表4-2、表4-3、表4-4)

それぞれのインタビューデータはコメント内容と番号で記すこととする。また、コメント番号は本研究の資料にあるコメント番号と一致する。

 

まず第1のカテゴリーである「心構え」は、3つのグループで構成されたが、まず「自分は結果を出すしかないそれはゴールを奪うこと(TT-4)」、「逆にマイナスになりますよ(T-16)」、「責任感がどんどん乗っかかってくる(T-28)」、 「攻撃の起点になりゴール前で勝負する(T-37)」、「実際はお互いの動きを見ていてプレゼントみたいな形で出してあげたり(T-20)」、「シュートまでもっていく技術が大事(T-31)」、「器用貧乏ではそういうストライカーはでない(T-30)」というコメントを「FWとしての役割理解」というグループでまとめた。

次に、「気にしないとにかくストライカーは一点とればいい(T-26)」、「常にゴールに絡んでいるっていうのが大事だと思うんです、FWは、ストライカーは(T-33)」、「結局結果でしょ、結果論の話でしょって(T-14)」、「切りかえてどんどん次、次、次(T-34)」というコメントを「心の回復」というグループでまとめ、

最後に「よりメンタル的な自分の考え方を明確にしなきゃいけない(T-27)」を「向上心」というグループとした。

 

次に第2のカテゴリーは、10のコメントを「チームメイトへの理解」、「かしこさ」、「コミュニケーション/観察」、「チームが勝つこと」、「自分への理解」、「コンビネーション」という6つのグループに分類し、それらを「理解力」というカテゴリーでまとめた。

「チームメイトへの理解」というグループにまとめたコメントは3つあり、「こいつが中を見ているのを見逃さないこと(T-10)」、「お返しが来るなって思ってる(T-15)」、「これダイレでくる、この人出せる、前見てんなとか、このタイミングはダイレクトで出してくるぞ、みたいな(T-3)」となった。

「かしこさ」のグループは、「まず自分の中で言われたことを受け入れて考える(T-19)」。「エゴイストになる必要はない要はしっかりと周りの状況を把握しプレーできるか(T-21)」の2つのコメントから構成した。

次に「コミュニケーション/観察」のグループは、「プレーを連続しパートナーと連動する(T-4)」、「常にそういう話はしてました(T-23)」の2つのコメントをまとめた。

「チームとして良いサイクルに入ること(T-17)」というコメントは「チームが勝つこと」というグループとし、「己を知る(T-29)」、というコメントは「自分への理解」、そして「コンビネーションが良かった2人の関係で(T-5)」というコメントを「コンビネーション」というグループとした。

 

そして第3のカテゴリーを「自分の形」、「オートマチック」、「フィニッシュのイメージ」、「BOX内が重要」、「情報を待つ」、「タイミング」、「ここぞという時を狙う」、「駆け引き」という8つのグループから構成する「スキル」というカテゴリーとした。

「自分の形」のグループは、「PAの中で受けてシュートまで持っていける(T-36)」、「高校生くらいの頃からこういうプレーは多かった(T-24)」、「ターンで相手をかわしてシュートを打つ、っていうのが得意だった(T-6)」という3つのコメントで構成した。

「オートマチック」というグループは、「体に染みついている(T-8)」、「基本的にゴール見なくても、自分の足の感覚のところで(T-7)」の2つのコメントをまとめた。

以下のグループはまとめることができなかったひとつずつのコメントをそれぞれグループとして命名した。

グループ名「フィニッシュのイメージ」は「イメージ持ってます(T-12)」というコメント、

「BOX内が重要」というグループは「PAで勝負できないともういけない(T-25)」というコメントを、

そして「情報を待つ」というグループは、「PAの中でDFより先にボールに触れればいいそうしたら自分の勝ち(T-9)」というコメントを、

そして「タイミング」というグループは、「自分のタイミングと合っていました(T-32)」というコメントを、

また「ここぞという時を狙う」というグループは、「我慢して相手と駆け引きできるか日本人にはできない(T-22)」というコメントを、

最後に「駆け引き」というグループを「相手DFの特徴を読み、1本1本のシュートでDFと駆け引きする(T-11)」というコメントから命名した。

 

そして第4のカテゴリーは「環境」とした。

このカテゴリーには「移籍先」、「移籍先・若さ」、「ルール」、「適正ポジション」の4つのグループから構成することができた。

「移籍先」のグループには、「これくらいが代表レベルの選手(T-2)」、「ARGはボールとプレーに対する執着心が異常に強い(T-3)」、「ARGから日本に戻りメンタル面の意識に変化があった(TT-1)」、「結果を出し続けないとボカでは生き残れない(TT-2)」の4つのコメントがまとめられた。

以下の3つのグループはそれぞれひとつずつのコメントで構成された。

「移籍先・若さ」のグループは「ああいう選手達と若い時に触れたのが良かった(T-1)」、

また「ルール」というグループは「ドイツの時こういうのもアシストついた(T-13)」、

そして「真ん中をそしたら一気に点が取れるようになった(T-35)」というコメントを「適正ポジション」というグループとした。

 

第5のカテゴリーは「身体」とし、「フィジカルの重要性」というグループを構成し、「筋トレ、フィジカル、トレーニング(TT-5)」を分類した。

 

図3 高原直泰KJ法フィッシュボーン(KJ法A型)

 

表4-1 高原直泰KJ法まとめ①(KJ法B型)

 

表4-2 高原直泰KJ法まとめ②(KJ法B型)

 

表4-3 高原直泰KJ法まとめ③(KJ法B型)

 

表4-4 高原直泰KJ法まとめ④(KJ法B型)